「独り勝ちのドイツ」、「欧州経済のエンジン」とまで呼ばれたドイツ経済が最近低迷している。2023年の実質GDPはマイナス0.26%、2024年の実質GDPもマイナスになると予想されている(2023年の名目GDPは+6.5%だがインフレ率が高く、実質GDPはマイナスとなった)。2年連続で実質GDPがマイナスとなるのは、ドイツがかつて「欧州の病人」と呼ばれた東西ドイツ統一以来である。
政府・与党は「103万円の壁」の見直しを決めた。103万円とは基礎控除(48万円)と給与所得控除の下限(55万円)の合計であり、所得税の非課税限度額に当たる。国民の可処分所得を増やすと公約した国民民主党の要請を受け入れた格好だ。
東京電機は、茨城県つくば市の筑波大学の隣に立地する非常用電源の製造販売会社である。筆者が主催する「IoT, AIによる中堅中小企業の競争力強化研究会」のモデル企業として2016年の研究会発足当初から参加いただいている。
経済の構造的な停滞は経済危機とは異なる。経済対策と称し膨大な行政コストを伴う給付や補助を乱発し、成長を祈るのは無責任でしかない。一時的な政府支出や消費の増加はむしろ持続的な成長を阻害する。
当サイト内の署名記事は、執筆者個人の責任で発表するものであり、経済産業研究所としての見解を示すものでは有りません。 掲載している肩書や数値、固有名詞などは、原則として初掲載当時のものです。当サイトのコンテンツを転載される場合は、事前 ...
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Wouter DESSEIN (Columbia University) / Desmond (Ho-Fu) LO (Santa Clara University) / SHANGGUAN Ruo (Jinan University) / OWAN Hideo (Faculty Fellow, RIETI) ...
人口増加で2050年に食料危機が起きるという主張があるが、世界の穀物の実質価格は1世紀以上も低下傾向にある。人口の増加を穀物生産の増加が上回ったからである。しかし、穀物価格は短期的に高騰するときがある。所得の半分以上を食料消費に充てている途上国の人たちは、穀物価格が3倍になると買えなくなって飢餓が生じる。
2024年スーパーの店頭からコメが消えるという騒動が起こった。猛暑による精米歩留まり低下という供給の減少やインバウンド消費などによる需要の増加などをきっかけとしたものであるが、この騒動を起こした根源的な原因として1970年から継続されているコメの減反(生産調整)政策がある。農林水産省はコメ不足を認めようとはせず、備蓄米の放出を行わなかった。
国家間の経済交流には常にリスクが伴うが、第二次世界大戦後、こうしたリスクは、米国の主導する「ルールに基づく多国間貿易システム」のもとで、このシステムに加盟した国々によって管理されてきた。「ルールに基づく多国間貿易システム」がもたらしたグローバリゼーションの隆盛は世界に繁栄と平和をもたらし、東アジアはその恩恵を最も受けた地域となった。その多国間貿易システムが今、脅威にさらされている。大国間の対立と戦 ...